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ブロッコリー

今や食卓には欠かせない健康野菜、ブロッコリー。北海道産は6月下旬~11月上旬までお届けします。
産地の1つ・得地農場を例に、栽培から保存のしかたまで紹介します。

(写真:得地農場のブロッコリー)

ブロッコリーのルーツと一族 

ブロッコリーは、青汁にも使われている「ケール」という野菜が祖先といわれています。
地中海沿岸が原産地のケールは、紀元前200年前からすでに薬草として栽培されていて、
多くの栄養素をバランスよく含んでいます。
このケールが進歩し、また改良されて生まれた野菜は実に多くあるのです。

 ケールの葉が肥大化し、結球(葉が重なり合って球のようになること)したのがキャベツ。
花と蕾(花蕾(からい))の部分が肥厚化したのが、ブロッコリーとカリフラワー。
芽が発達したのが芽キャベツとプチヴェール。他にも蕾と若い葉が発達した「芥藍(カイラン)」や葉ボタン、紫キャベツなど、これらは皆アブラナ科の、ケールの親戚なのです。

栄養たっぷり健康野菜 

 ブロッコリーにはカロチンや食物繊維、カリウム、カルシウムの吸収を助けるビタミンKなど、多くの栄養が含まれています。中でもビタミンCが120mg/100g、女性に必要とされる葉酸(通称ビタミンM)が210μg/100g(五訂より抜粋)と、野菜の中でも多く含まれています。

また、ブロッコリーの成分である「スルフォラファン」という物質は、解毒や抗酸化作用を持ち、ガンの抑制にも効果があるといわれています。

ブロッコリーの旬と産地

 ブロッコリーは本来、冬(12月~2月)が旬の野菜です。全国的に見ると、愛知県・埼玉県・長野県が主要な産地です。
 北海道では、冬にではなく夏から秋にかけて出荷していますが、北海道の産地の夏は、冷涼な気候なためブロッコリーを作ることが出来ます。

●北海道ブロッコリー代表産地の紹介
丸巳(東川町)
 (丸巳の紹介ページはコチラ)

 丸巳農園では、野菜作りの上で大切な土作りに力を入れています。
 北海道の土壌に不足している養分を、堆肥やミネラル肥料を投入して補い、土壌を活性化する方法で、ビタミンやミネラルが豊富な野菜作りに努めています。
 また、丸巳がある東川町は、大雪山の麓にある町で、高低差や高原の冷涼な気候を利用した栽培を行っており、そのため旬の時期に作られた野菜を、長期に渡って供給することが出来ます。

萌育実生産組合(美瑛町)
 (萌育実の紹介ブログページはコチラ)

得地農場(音更町)
*得地農場の紹介ページはコチラ 
*栽培についての紹介は下の文をご覧ください

栽培へのこだわり

得地農場限定・ブロッコリーキューピー

※ここでは音更町の得地農場の例を紹介します。

得地農場のある音更町は、畑作が盛んな十勝地方のほぼ中央に位置し、北海道を代表するブロッコリーの産地です。夏の温度が低く作物の病気発生を回避できる地域であり、さらに夜温も低く、ブロッコリーのカロリー消費を防げるため、音更町はまさにブロッコリー栽培の適地といえます。

 そのような環境にある得地農場では、次の3つのこだわりによって、安心安全なブロッコリーの栽培を行っています。
①育苗の工夫


 得地農場では、苗の状態が、その年の生産量を左右すると考えて、育苗に重点を置いています。

 播種は、3月末から5日おきに、7月上旬まで25回位に分けて行います。1回あたり、1.8ha分をハウス内に播種していきます。
 3月の音更町は、外気温-10℃~-20℃前後。温度と水の管理が大切になってきます。
苗は、ブロッコリーの生育適温(15~25℃)内の、18℃~20℃で、さらに昼夜の温度差が3~5℃になるように調整して育てます。15~18℃以下の低温に合うことで、花蕾(次の項目をご覧ください)が形成されてくるのです。

ハウス30棟に19800枚の苗を、30日~40日間にかけて育てます。



②肥料の工夫 得地農場では、北海道の慣行基準(27kg)に比べ、2割ほどしか化学肥料を使用していません。
代わりに、輪作で作付している麦わら(穂先を刈った残りの部分)や、大豆油をとった「大豆粕(かす)」、3年かけて発酵した「堆厩肥」(稲わら、麦わら、牛糞)などの有機物を、大量に投入しています。

これらの有機物は、土壌中の水分や空気の通りを良くしてくれたり、保肥力を増やしたり、また、微生物の増加も促す役割を持っています。

 微生物の増加には下図のような効果があります。

 土壌中の微生物は、肥料の窒素分の分解や、農薬の分解を助けてくれます。
 窒素は、空気に75%含まれていますが、土壌中ではアンモニアや硝酸、生物の体の中では有機窒素化合物など、さまざまな形で存在します。
 
 窒素は植物や動物が生きるのに不可欠な成分ですが、土壌中に硝酸態窒素がたまりすぎると、食品の品質や、さらに地下水に溶け込んで人体に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。

 この硝酸態窒素を、微生物の中の脱窒素細菌が、空中に分解してくれるのです。(これを脱窒作用といいます。)

 また、農薬を植物にかける場合、その7~8割は土壌中に残るのですが、微生物はその農薬も分解・消失する役割も持っているのです。
③農薬の工夫 
得地農場は、農薬の使用回数も2~3剤と、北海道の慣行基準(10~13剤)よりも大幅に削減しています。
その理由には、上記の微生物による効果と、病気にかかりにくいこと、そして害虫の少なさがあります。

 音更町は冬に雪が少ないため、土壌の60~90cmは凍ってしまいます。そのため、土壌中の虫が越冬できず、発生率は少なくなります。

 また、アブラナ科のブロッコリーは、自身の身を守るために「カラシ油」を持っています。この成分は虫にとって有毒なのですが、モンシロチョウとコナガという虫の幼虫だけは、解毒作用があるため、この2種類に限って殺虫剤を使用し、防除しています。

これらの対策によって、肥料・農薬とも極力削減し、安心安全なブロッコリー作りに努めています。

栽培から出荷まで

○花蕾(からい)について
 花蕾は、花が咲く部分の「花芽」(1個1個のつぶつぶ)と小さな茎の部分の「花柄」を合わせた名称です。花蕾には、頂上の部分に花を咲かせる「頂花蕾」と、茎のわきに咲く「側花蕾」がありますが、現在日本で食べられているのは、ほぼ頂花蕾です。ちなみに、ブロッコリーは茎を切られたときに、そこから側花蕾を咲かせます。これは、子孫を残そうとする本能によるものなのです。

○播種から花蕾の成長まで
 現在栽培されているブロッコリーの主な品種は「ピクセル」という早生種です。
播種から75日から90日で、収穫が可能な状態にまで成長します。


右写真は、花蕾が直径3cm、花芽が5000~6000個の状態です。ブロッコリーはとても成長が早い野菜で、この1週間~10日後には、花蕾は直径15cm、花芽は6~7万個にまで肥大します。

成長途中の花蕾は、大きな茎葉(けいよう)で包まれるようにして守られています。
花蕾は完熟しすぎると花が咲いてしまうので、その直前の、一番栄養価が高い時期に収穫します。茎葉は、出荷直前にカットします。

一つ一つ、人の手で収穫されます。

○収穫から出荷まで
 収穫は1つの畑の中で、3~4回に分けて収穫されます。これはブロッコリーの成長にも個体差があるためで、早く成長したものから先に、2日間位ごとに収穫し、全ての収穫が終わったら、畑のすき込みをします。

ベルトコンベアーに乗ったブロッコリーは、箱に入って予冷場所へ

 予冷はブロッコリーの鮮度を保つために必ず行います。
ブロッコリーは7℃以上の所に置かれると、カロリーを急速に消費し、その分甘味や栄養分がどんどんなくなってしまいます。収穫から30分~1時間以内に冷やし始め、2℃~5℃の温度で20時間ほど予冷を行い、カロリーの消費を防ぎます。

氷詰めされたブロッコリー

 予冷の終わったブロッコリーは、発砲スチロールに氷と一緒に詰められ、消費者のもとへと届けられます。産地から道内へは翌日、本州へは出荷から翌々日の朝に到着するため、鮮度を保ったまま食べていただくことができます。

調理と保存のしかた

○ブロッコリーを洗う際は、小房に分けて、1つ1つ流水でもみ洗いしてください。そうすると農薬や汚れをほぼ落とすことができます。 

○ゆでる時は、花蕾は茎と分けて、茎は外側の皮を切り落としておきます。熱湯に塩を少々入れ先に茎をゆでましょう。房の部分は1~2分間茹でてザルに取り上げて冷まします。水っぽくなるので水にはさらしませんが、その分やや硬めにあげます。
※ブロッコリーは水溶性ビタミンのため、ゆですぎないように注意が必要です。

○保存の際は、カロリーが落ちないよう、冷蔵庫の野菜室内で、立てて保存しましょう。