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干ばつに悩まされた7月-各作物の生育・収穫状況
7月の天候については、昨年に引き続き全道的に降雨が少なく干ばつとなっていました。そんな中、もう少し早い段階での降雨が望まれていたものの、7月末の7月28日から29日にかけて、ようやく全道的に待望の降雨がありました。
気温についても昨年同様高温で、7月中旬は一旦落ち着いていたものの、今週末から再び気温が上昇する見込みのためその影響が懸念されていますが、玉ねぎでは既に7月上旬の高温の影響が顕著に現れました。

極早生玉ねぎ「キタ七」も6日程早い収穫となったことを前回のブログでお伝えしていましたが、
表からもわかるように、後続の中生出荷分が肥大期に入ると同時に倒伏してしまいました (南空知では7/9頃~、オホーツクでは7/16頃~)。
▼北海道足寄町の玉ねぎ圃場 品種オホーツク222(7/26撮影)

▼北海道足寄町の玉ねぎ圃場 品種バレットベア(7/26撮影)

倒伏後の肥大には限界があり、こちらの足寄町の圃場のように倒伏し葉が枯れている状態では雨が降ってもそれ以上の肥大は期待できません。
青々としている葉に関してはまだ肥大の期待ができるので、7/28-7/29の降雨が最後の一押しとなり、各地域の玉ねぎが成長してくれることを期待しています。
➖️➖️➖️➖️➖️ブロッコリー➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️
今年のブロッコリーは全道的に生育が良く、エプロン産地でも例年に比べ3日程早い6/18頃から収穫開始となり、シーズン開始早々にピークのような出荷量となりました。しかしその後高温及び干ばつが続いたことで、7月中旬には収穫数量が激減しました。
それ以降は地域によりバラつきはあるものの降雨があったことで、7月末からは収穫収量が回復してきているため、見通しとしては8月中旬までは安定した出荷を見込んでいます。
▼得地農場(音更町)のブロッコリー収穫の様子の動画(7/20撮影)
➖️➖️➖️➖️➖️北海道産馬鈴薯➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️
7/18より、美瑛馬鈴薯出荷グループの馬鈴薯の収穫がスタートしました。
▼美瑛馬鈴薯出荷グループの馬鈴薯収穫の様子の動画(7/23撮影)
デガーで土ごと堀り上げた後、人の手でひとつひとつコンテナに拾いあげていきます。
まだ馬鈴薯の皮が薄く柔らかく傷つきやすいので、ハーベスターで収穫するのは8月中旬頃からになります。
今年の収穫状況としては、ちょうど美瑛地区においては収穫開始時期に雨が続いたことで中々収穫に入れずやや難航しました。品質としては、サイズ周りは肥大期に干ばつの影響を受けておりやや小玉傾向ですが、肌目がとてもきれいな馬鈴薯です。後続で収穫するものに関しては雨を貰い肥大が進むことを期待しています。
➖️➖️➖️➖️➖️パプリカ➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️
同じく7月に出荷がスタートしたのは後志地区(仁木、赤井川、積丹)のパプリカ生産者グループのカラフルなパプリカです。7/29から出荷スタートしました。
▼生産者代表の佐藤さん(仁木町)

国内では水耕栽培による長期多段取りが多いパプリカですが、こちらの産地では土に根を張らせる土耕栽培でパプリカを育てています。そのため、水耕栽培された同じ品種に比べて、玉が大きく果肉の厚いプリっとしたパプリカを収穫することができるのだそう。
こちらの産地では普通サイズのパプリカの他、ミディパプリカも作っています。
今年の生育状況としては、例年に比べ着果が良く、収量も多くなりそうな見込みです。
▼生産者による目合わせの様子(7/25撮影)

パプリカは色鮮やかな商品で、色づきが非常に重要です。
そのため出荷段階では上記の写真のパプリカのように色づきがやや薄い(やや緑が残る)状態で出荷を行い、納品先に着いた時点でちょうど良い色づきになるよう調整しています。更に生産者は形状にも非常にこだわっており、色、形含めて非常に細やかな目合わせを出荷前に行いました。
今年も後志地区のこだわりパプリカをよろしくお願いします。
➖️➖️➖️➖️➖️産直交流会➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️➖️
7/25 コープ東北サンネット事業連合様の産直協議会が東川町の矢澤農園では6年ぶりに行われ、弊社社員も2名参加させていただきました。
※産直協議会とは、産直生産者と組合員様にて構成され、定期的に産直活動(産地訪問や交流)を行っている組織です。組合員様には圃場、雪室予冷施設、選果場等を視察していただきました。
▼ブロッコリー圃場にて実際にブロッコリーの収穫の説明をする矢澤農園 矢澤社長(7/25撮影)

矢澤社長からは、矢澤農園のある東川町は大雪山の大量の雪解け水により上水道が地域にはなく、各家庭の生活用水はもちろん、農場で使用する水までも井戸水にて周年まかなえるほど豊富な水源のある地域ということや、矢澤農園の圃場は高原地帯に位置し、標高差を活用しながら、出荷スケジュールを組んでいることをお話ししました。
▼参加いただいた皆さんと矢澤社長と集合写真を撮影 (7/25撮影)

参加された組合員様は広大に広がる圃場や、大規模な施設に感動されておりました。
また、産地としても取り組みを知っていただくことのできる機会を頂けて感謝しております。