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雪の下人参収穫スタート/極早生玉ねぎ「キタ七」育苗中

3月上旬からは天候も落ち着いており、数日おきに気温が上がったり、下がったりとまさに”三寒四温”が続いており、春へ季節の移り変わりを体感できる日々が続いています。

産地では春に向けた融雪剤散布や農作業や育苗もすでに始まっており、25年産に向けて生産現場は慌ただしくなってきました。

➖➖➖➖➖雪の下人参➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

冒頭にあったように現在は育苗等の作業がメインの北海道では珍しく、収穫がスタートした作物があります。

それは、越冬を経た「雪の下人参」です。留寿都村サンファームにて3/10より収穫が始まりました。

▼サンファームの雪の下人参収穫作業の様子(3/12撮影)

除雪機で除雪してから土の中の人参を収穫します。

除雪後、トラクターで畝を柔らかくした後、土の中の人参を人の手で一本一本収穫していきます。
天候状況をみながらの収穫作業になりますが、およそ4月中旬まで収穫作業が続きます。

雪の下人参の栽培の始まりとなる播種は昨年7月初め。
通常だと10月上旬に収穫が出来ますが、越冬人参は収穫せずにそのまま雪の下で越冬させます。

雪が少ないと土壌凍結してしまい、人参の正品率が下がることがありますが、今年の状況としては例年ほどの降雪ではないものの、少ないというほどではなく、収穫した人参を見ても品質が良く順調な見込みです。

人参のサイズはL中心で、今年の作付け面積は約6ha、収穫見込み約250tです。

▼収穫作業の動画(3.12撮影)

ぜひ動画でもご覧ください!

越冬野菜は元々古くから行ってきた自然な貯蔵方法でしたが、雪の下でじっくり貯蔵し、越冬した人参は香りが良く、甘みや旨みがぐっと増します。
そのため、手間はとてもかかりますが、現在でもサンファームは美味しい越冬人参を作り続けています。

▼収穫した人参をジュースにして糖度を計ったところ、糖度は8度という結果に。

自然の力を活かしたあま~い雪の下人参、今年もまた美味しくお届けできそうです。

➖➖➖➖➖北海道産玉ねぎ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

前回のブログで南空知の岩見沢方面で発芽・育苗が進んでいるとお伝えしましたが、
美幌町や伊達市でも、玉ねぎの育苗が順調に進んでいます。

▼美幌町 仙頭さんの育苗ハウス(3/12撮影)

▼育苗ハウス内の様子 品種:キタ七

キタ七作付け面積:約2ha ※7月中旬より収穫予定

エプロンPBの極早生玉ねぎキタ七です。極早生のため、昨年は7/16から収穫がスタートしています。
今年の播種は2/13から開始、播種時期は気温が低かったものの、その後は気温も上がり順調に発芽・生育しています(この日の最高気温は8.7℃でした ※気象庁より)
4月中旬の定植に向けて管理作業が続いてきますが、今後は寒気の影響で気温が下がるので温度管理に注意をしていきます、と仙頭さんが話してくれました。

▼伊達市 近江さんの育苗の様子(3/14撮影) 品種:キタ七

今年の播種は2/12から開始。こちらも順調に生育しています。また、近江さんでは「越冬玉ねぎ」を栽培しています。

▼伊達市 近江さん 越冬玉葱圃場(3/14撮影) 品種:オーロラ

播種を8/15開始、定植は10/20、収穫予定は7月上旬と栽培期間が約11カ月と長い生育期間が特徴の越冬玉葱です。
撮影時には圃場に雪が被った状態でしたが、この前日までは雪解けが進み土が見えている状態だったそうです。凍結はしておらず、生育は順調に進んでいます。