Blog
産地が見えるブログ

記事に関する産地情報はこちら
道内ブロッコリー出荷開始/道内各地で降雨
本州では例年より遅れて梅雨入りし、各地で局地的な大雨が観測されています。一方、梅雨がない北海道では6月に入ってから季節外れの高温が続き、気象庁は「高温に関する早期天候情報」を発表。特に15日頃からはさらなる気温上昇が予想され、農作物の管理に注意が必要です。
こうした中、6月11日(水)には北海道各地で降雨がありました。今回の雨はこれまでの旱ばつ傾向をやわらげる効果があり、一定の地域においてプラスとなりました。一方で、短時間に激しく集中豪雨となった美瑛などの地域では、大きな影響がありました。
▼降雨直後の美瑛町 美瑛馬鈴薯出荷グループの馬鈴薯圃場の様子です(6/11撮影)


写真の白っぽく写っているのは雨の水です。一時間に19.4mm、相当な量が短時間で降ったことが写真からもわかります。
▼降雨翌日の様子(6/12撮影)
土壌は多くの水を含んでいます。
▼培土の部分にずっと亀裂が入っているのがわかります。

4月の降雨の影響でもともと一週間ほど定植が遅れているところに今回の雨だったため、
生産者もこちらの激しい降雨の影響には肩を落としていましたが、今後は気温が上がってくるため、生育や作業が進むことを期待しています。
➖➖➖➖➖北海道 玉ねぎ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
▼6/9時点での北海道各地の生育状況です

各地で生育進捗のばらつきがあることが表からもわかりますが、6/11の降雨は玉ねぎにとってはおおむね良い方向に進んだと思われます。
南空知玉葱出荷グループ、岩見沢市 星野さんの玉ねぎ圃場の様子です。
▼星野さん キタ七圃場 定植期間 4/18~4/25(6/12撮影)

▼星野さん 北もみじ2000圃場 定植期間5/1~5/7(6/12撮影)

写真では少しわかりづらいですが、4月に定植した「キタ七」と5月に定植した「北もみじ2000」ではキタ七の方が葉が太く、生育が旺盛なことがわかります。通常は後に定植した圃場も生育が追いついていくのですが、今年は4月定植した圃場と5月に遅れて定植した圃場の生育に大きな差が出ています。
そうした中6/11に降った雨も、岩見沢では10mmと適度な雨だったため、生育の後押しになってくれることを期待しています。
➖➖➖➖➖北海道 ブロッコリー➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
中富良野町の匠ファームでは、ブロッコリーの初収穫がいよいよ明日6/14よりスタートします。
▼中富良野町 匠ファーム 品種:BL456 播種:3/15 定植:4/13(6/13撮影)

こちらは明日から収穫に入る予定のブロッコリー圃場です。花蕾も綺麗で、品質も良好そうです。
今年は4月の定植後低温が続き生育が中々進みませんでしたが、6月の気温上昇とともに生育が回復
し例年と同時期の収穫スタートです。
アスパラガスにも力を入れている匠ファームですが、なんといってもメインはやはり毎年作付けを増やしているブロッコリー。
今年の匠ファーム全体では約180万玉(約65ha)の出荷を予定しています。
8月の猛暑対策を講じながら、10月中旬頃までの出荷を予定していますので、今年も匠ファームのブロッコリーを宜しくお願い致します。
➖➖➖➖➖道南野菜生育状況(ミニ大根・人参)➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
ミニ大根でおなじみ、北海道七飯町・木村さんのミニ大根の収穫も6/12より始まりました!
▼ミニ大根の圃場と木村さん(6/6撮影)

木村さんは長年にわたりミニ大根と人参を出荷してくださっています。
▼ミニ大根の品種は小太りくん ぷっくり丸いフォルムが可愛らしい大根です

個体差はありますが、大体直径20cm前後、重量も500g~700gと小さいことが特徴です。
▼中身を割った様子。中身も綺麗です。

生食・煮物、どちらにも適しており、味が良いと評判のミニ大根です。その分害虫が寄りやすいため夏場の栽培は難しく、木村さんの出荷期間はシーズンで約2週間のみと大変貴重な野菜となっています。
続いて、道内でも早い時期に出荷が始まる七飯・函館地区の人参の生育状況です。
▼七飯町 木村さん 人参の圃場(6/12撮影)

3月の降雪の影響で圃場作業の開始が例年より7〜10日遅れ、5月以降は干ばつ傾向が続いており、人参の肥大がやや遅れています。例年は6月26日頃にエプロン向けに出荷が始まりますが、今年はそこのタイミングに「間に合うかどうかギリギリ」といった状況です。

現在、播種から90日が経過した七飯町の圃場では、サイズは2S〜S程度で、他の生産者も同様です。今後適度な降雨があれば、例年通りの6月下旬から7月初旬にかけて出荷が始まる可能性があります。
年々出荷量の減少や、作付け面積の縮小も見られ、供給の減少が懸念されている道南の貴重な早出し人参です。