道産玉葱の収穫作業ほぼ終了/南瓜と長ネギの生育状況

厳しかった夏をそのままに厳しい残暑が今も続いています。
気象庁によりますと、北海道地方の夏（6月～8月）の平均気温は今年2025年が観測史上最も高い年であったと発表がありました。北海道内22地点の内、21地点で歴代１位の高温を記録する全道的な猛暑となりました。

ちなみに、歴代２位は2023年、歴代３位は2024年と直近３年で上位３位を占めており、特にオホーツク海側での気温がより上がっています。

➖➖➖➖➖北海道　玉ねぎ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

▼9/16時点での北海道各地の玉ねぎの生育状況です

玉ねぎの収穫作業がほぼ終了し、選別中ですが、今年の収量が見えてきました。
後半に定植した玉ねぎ程、高温や干ばつの影響を強く受け、サイズが小さい・鬼皮が薄くなるなど、品質にも大きな影響が出ています。
高温が毎年当たり前のようになりつつある中で、今年は特に昨年以上に厳しい影響を受けた年となりました。

そんな中でもエプロンでは生産者の皆さんと共に、今後も天候に負けない作物づくりを目指していきたいと考えています。もちろん決して容易なことではありませんが、この厳しい気象条件に立ち向かう強い気持ちを持ち、基礎となる土づくりや栽培の工夫に一層力を入れて取り組んでいければと思います。

➖➖➖➖➖南瓜➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

全道的に見ると、今年の南瓜は8月下旬から収穫が始まりましたが、7月後半から続いた高温と干ばつの影響により、着果不良が見られ玉サイズが大玉と小さい玉、と極端になる産地もありました。

そんな中、池田町の美濃農場ではあと一週間ほどで南瓜の収穫がスタートします。

▼美濃農場　左：美濃志拓さん　右：栽培担当の山田さん(9/12撮影)

美濃農場では毎年通常より1カ月遅い作型で計画的に南瓜を栽培しており、そのため収穫時期も9月下旬とやや遅めです。この遅い作型のおかげで、今年は7月後半の高温・干ばつの影響を避けることができ、生育は非常に順調に進んでいます。
また、美濃農場では特別栽培にも取り組んでおり、化学肥料や農薬の使用を必要最小限に抑えながら、堆肥の投入や土壌改良など、土づくりにも日頃から力を入れています。

▼品種：マロンスター　(9/12撮影)

この「マロンスター」は、大玉に育ちやすく加工に適していることに加え、肉質は強い粉質で、食味にも優れた品種です。複数の品種を栽培している中でも、特に今年はこちらのマロンスターは玉数が多く、4玉を超えるサイズも多数見られ、豊作が期待できそうです。収穫は9月20日以降を予定しており、今からとても楽しみにしています。

一方ですでに収穫スタートした得地農場では、ハウス内で風乾作業が行われています。

▼ハウス内での風乾作業の様子品種：ブラックのジョー(9/13撮影)

こうして南瓜がずらりと並ぶ光景は圧巻です。通常、風乾には手間がかかるため、コンテナに入れたまま行うことが多いのですが、得地さんでは風乾ムラを防ぐため、1玉ずつ丁寧にヘタを上に向けて床に並べています。量が非常に多いため、4段まで積み重ねています。
ここまで手間をかけて1玉ずつ床に並べる作業をされているところは珍しく、得地さんの南瓜へのこだわりがうかがえます。

風乾後は貯蔵を経て、出荷は10月中旬から開始予定。今年は冬至出荷までを目指して取り組まれています。

➖➖➖➖➖北海道　長ねぎ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

千歳市のあしだファームでは、大根・椎茸に続く代表的な品目を目指し「長ネギ」の生産に力を入れており、5年前から作付けを開始しました。

▼あしだファーム蘆田さん