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産地が見えるブログ
北海道産玉ねぎ状況、軟白みつば掘りとり作業開始
北海道では厳しい残暑から温かい秋が長く続いていましたが、ようやく平年並となる気温にまで冷え込むようになりました。
今月13日には幌加内町で64cmの積雪を記録。札幌などの都心部でも積雪が観測され、いよいよ冬の訪れを感じるようになりました。
➖➖➖➖➖北海道産 玉ねぎ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
北海道内すべての産地で収穫作業が終了し、選別作業や出荷作業が行われています。
今年は6月から高温・干ばつによる影響により、茎葉が枯れ上がり十分な肥大をすることが出来ず、大きく減収してしまいました。
また、収穫期では厳しい残暑により“日焼け”が多く発生し、さらなる減収を招いてしまいました。
これらの状況は全道すべての産地で発生しているのも今年の大きな特徴となりました。
▼ 2023年産玉ねぎ 全道の作況状況について
通称“日焼け”と呼ばれるこの症状は、夏の高温時でも土に接している部分は冷たくひんやりしていますが、この部分が根切りや収穫作業によって直射日光を受け急加熱されると写真のように凹みを生じてしまいます。
▼ 日焼けによって生じた凹み
北海道産玉ねぎの道外市場流通も前年の6割から7割と少ないようです。
10月に入り高騰が続いている玉ねぎ市況ですが、こういった選別作業時に発生する減収も影響していると想定されます。
➖➖➖➖➖軟白みつば➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
恵庭市の余湖農園では、年末年始には欠かせない食材“軟白みつば”の掘りとり作業が始まりました。
播種を行ったのは6月15日。この頃より長く続いた干ばつにより、発芽が悪く欠株が多い中での栽培となりました。
収穫に向けた最初の工程となる、掘りとり作業は機械によってみつばの株ごと掘り上げます。
機械で出来る作業はここまで。これからの作業は全て人の手による作業となります。
掘り上げた株1つ1つ丁寧に土を除去し、次の伏せ込み作業まで圃場の上に集められます。
この間、緑色の葉に蓄えられた養分が根に転流させる大切な期間となります。
この伏せ込み作業は例年同様の11/6
より始まりました。
収穫量に大きな影響を与えるのが太い根の根量。今年は高温、干ばつの中心配されましたが平年通りまずまずといった様子。
▼ (動画) 余湖農園 みつば掘りとり作業の様子 撮影:11/10
次はハウスへの伏せ込み作業を行い、加温による栽培を経て12/20頃からの出荷開始となります。
出荷まで1ヶ月以上あるので、これからの管理作業が肝心になってきます。
次回の更新では伏せ込み作業をご紹介します。